
ニワトリ柄食器の販売を年内に開始いたします!
こんにちは、アジアン食器専門店サラヤシキの藤井です。
いよいよMade in Thailandの新シリーズ「CHICKEN BOWL(チキンボウル)」の発売開始が近付いてきました!
この記事を書いている2025年10月29日現在、お皿やお椀、どんぶりなど15アイテム計1,600個の製造が既に完了し、タイのバンコク港で貨物船出航待ちの状態です。
商品の到着が待ち遠しいところですが、その前にまず『チキンボウル』の歴史や特徴についてお話ししていきます。
『CHICKEN BOWL(チキンボウル)』のルーツ

ニワトリ柄の焼き物・通称『CHICKEN BOWL(チキンボウル)』は、タイ北部にあるランパーンという街で製造されるタイの伝統工芸品です。
1950年代、中国広州出身の実業家が良質なカオリン粘土の産地であったランパーンで陶器製造をはじめたのがルーツとされています。
ランパーンには古くから仏教の伝説に登場するニワトリが街のシンボルとされていたこともあり、鶏柄の陶器製品は一大産業に成長しました。
手作りならではの味わいが楽しめる焼き物
サラヤシキでは商社などを介さず現地メーカーと直接契約し、昔ながらの手作業でニワトリ柄食器の製造をお願いしています。
▼成形と絵付けの様子です。
ニワトリ柄の絵付けは職人さんの手の中であっという間に完成します。シンプルでもひと目でニワトリとわかり、心がほっこりする素朴なかわいさがあります。
ランパーンが直面する問題

製造現場はとても和やかな雰囲気ですが、実は近年ニワトリ柄食器の製造は窮地に陥っています。
中国の輸入業者が自国で製造された模倣品をタイ国内に大量に持ち込み、従来の手作り品とは比べ物にならないほどの低価格でネット販売をはじめたからです。
機械による大量生産と職人による手作りとでは、生産効率もコストも段違いです。これにより、かつては約300カ所あった製造所は次々と閉鎖に追いやられ、2024年現在では89カ所まで激減してしまったそうです。
さらに職人の高齢化などの問題もあり、伝統的な手作り食器は今後も衰退の一途を辿ることが予想されています。ランパーン県陶磁器協会の会長は伝統工芸の保護を政府に強く求めており、今後の対策が急がれています。
サラヤシキでは、ランパーンで作られた手作り品のみを取り扱っています。
私たちに出来ることは限られていますが、ランパーンの陶器産業を未来に残していけるよう少しでも力になれることを願っています。
<参考サイト>【3PLUS NEWS】政府に対策を要請!ランパーンのチキンボウル事業は、1個5バーツで販売していたが、中国の攻撃を受けて危機に瀕している。(タイ語記事)

